2017年夏北海道3日目その2

今日の宿は北上して、八雲の上湯温泉銀婚湯というところ。

看板はこの3種類が宿の直前にならないと出てこない。見落とし注意。

なんともいい感じの、森に入っていくアプローチ。

13時チェックインなのでその時間を目指していたが予想外に江差が面白くて15時到着となってしまった。秘湯スタンプをもらいたい!

ちなみに銀婚式ではなくても泊まれるが、宿の名前のイメージからか、客層の年齢は高め。我々などひよっこレベル。 

 新館にしたのでお部屋は広めできれい。トイレがついている部屋にした。

ここの特徴はもちろん温泉で建物内にもあるのだが、広い広い敷地に点在する宿泊者専用の貸切露天風呂が5つもあること。フロントで鍵を借りててくてく森を歩いていくのだ。で、フロントに行ってみたがあいにく今は空きがないとのこと。ただし空いたら連絡くれるとのことでいったん部屋で待つ。 ほどなく連絡があり「トチニの湯があきました」とのこと。


トチニ。一番入りたいと思っていたが一番遠くてしかも夏はアブがすごくて入れない日もあると聞いていた。でも行く。 鍵を借りててくてくと。

この門の先が散策路と露天風呂。

苔生すすてきなお庭を歩いていく。こりゃあ秋もよさそう。

これは手入れも大変であろう。

でた、つり橋サイン。

大きなつり橋があって、その先にお風呂がある。うひい。

これがけっこう揺れて、地面に足がついてもふわんふわん揺れる妙な感覚に恐るべしつり橋…と思うのだった。 

やっとついた。確かに徒歩10分だ。

宿泊者専用。はて、扉は…?

ありました、右側の柱にくっついていた扉が。扉を閉めて鍵…じゃなかった借りてきた入湯札を差し込むと扉がロックされ、これで入浴中サイン。ま、厳重な柵があるわけではないがなんとなく木々でうまいこと囲われている。

鍵っていったって…というくらい周りから丸見えのお風呂だがどう見渡しても人がいない。幸いアブも1匹しかいない。タンタンも安心してお風呂。トチニには二つ湯船がある。まずは奥の四角いお風呂に。川が流れていくのがよく見えて、これあの川から丸見えなのでは?と思うがあそこにいく道が見つからないのでまあ、人は来ないね。ということにする。

もう一つ小さな丸太をくりぬいた湯船もあった。こちらは濃度が濃いそうだ。どれどれ。

おお~。これはこれは。

どんぶらこ~

さすがに外なので脱衣スペースなどはきれいとはいかないが、お湯は源泉かけ流しで大変けっこうだった。少し濁っているが濁り湯の押しの強さがなくて柔らかい。

こんなに自然と一体というか、野天風呂というか、こういうのは初めてだ。川の音、葉の音、そして少しのアブが外にいるんだなあという気分を演出してくれてなかなかに爽快なのであった。アブが多すぎて入れない、という天気でなくて本当によかった。

ちなみにこの宿、金庫やロッカーというものがないので貴重品は懐かしの貴重品袋に入れてフロントに預けるように言われる。


で、 お風呂のあとはまた来た道をてくてくと戻る。散歩道にしてもけっこうな道のり。宿で借りたサンダルがすべるので自分の靴を出してもらってもいいかもしれない。 私も何度か滑った。お風呂入るときめんどくさいかもしれないけど、サンダルはあぶないなと思う場所もあった。


戻る途中で猫に出会う。そういえば猫がいるってどっかに書いてあった…。 

ナイスショットをありがとにゃ。

フロントに戻って、もし鍵が戻っていれば他のお風呂にも連続して入ることができるが、またあのつり橋の先のお風呂だったら足元がふわんふわんになるので、やめておいた。 


交替で建物内のお風呂に行く。ここにも露天があり大きくてびっくり。夜間に男女入れ替えをするので両方のお風呂に入れる。私は最初に入ったこもれびの湯の雰囲気が気に入った。 

建物の中にも家族風呂が一つあり、空いていれば鍵をかけて自由に入れる。  


お食事は部屋食かと思いきや食事処へ行く方式。最近リニューアルしたとかでぴっかぴか。宿の建物も全体的にきれいにしていて、スリッパはなく薄めのカーペットが廊下にしいてあったがごみ一つなく、湿った感じもなく快適だった。  

泊まる部屋にもよるのだろうが、お食事も個室だった。行くとかなりの品数が用意されていて、どんどこおいしそうなものがやってくる。 

はいどうも~かんぱーい。

前菜いろいろ。なんと私の好物のからすみが!!ありがとうございます~。

お造里は落部産。そういえば宿の最寄り駅は落部駅だ。といっても駅から10キロです。駅からバスで送迎してくれる。

からっとしているのは吉次のソテー。


目についたハムのお皿は通常ならカルパッチョなのが、お盆で漁がお休みなのでハムになりましたとのこと。ハムがてんこもり… おいしかったよぅこのハム。これ一人分。

器の陰になっちゃったけどかに真丈がカニカニしていた。カニ肉がどこをかじっても出てくる。

ズッキーニの天ぷらについている味噌がまたよかった。

豚の柔らか煮は冷製。ひんやりしているのに口の中で溶けた。

そして食事の途中に猫がやってきた。

網戸にしているので窓によると期待に満ちた目で駆け寄ってくる。あげられるものがないので挨拶だけ。猫のおかみさん。 何もくれないんですか?という目で見られましても。

満腹!と言ったところでごはんがもろこし炊き込みご飯だという。なぬ?!多め少な目も聞かれなかったがそこそこ盛られたご飯をつい平らげてしまう。こんがり焼かれたもろこしが香ばしい。ほんのり甘いもろこしとつけもの、お味噌汁がうれしいねえ。

デザートはチーズムースとお饅頭。お饅頭はラップをしてあって包んでお部屋にもっていっていいと。わーい。もう少ししてお腹に空きができたらおやつにいただこう。

銀婚湯マークかわいいな。

戻るとお布団が敷かれている。感謝。もちろんすぐ横になる。なんという幸せ。

もともとアイヌの人には知られていた温泉で、箱館戦争のときには治療にも使われたというお湯なのだが湯小屋しかなかった。その後開発をしたら大正天皇の銀婚式の日に大量噴出にたどりついたので、銀婚湯となったという由来。秘湯の雰囲気はふんだんに、でもハード面は大変快適に、そしてつかず離れず、でも親切、の接客が気楽。

銀婚式にまた来なきゃ。  


ニッポンの旅

とにかく国内しか旅行しない主義。 城と温泉があればふらふらと、テリアのぬいぐるみを連れて出かけます。 以前の記録はこちら。 http://88782276.at.webry.info/