5時半起床。遊んでいるときは早起きもできる。
6時から露天風呂の受付が始まるので行列ができる、と聞いていた。5時45分にフロントに行くと誰もいない。フロント前に陣取る。そのうち1人2人と並ぶ。男性だけである。お父さん一人で行ってくるねのパターンらしい。愛知県から来た人は寒い寒いと盛んに言っている。確かに寒い。でも東京は暑いからこれでいいのだ。
6時5分前にフロントに電気がつく。おはようございます~。
一番乗りなのでどこでも選べる。並木道の向こうにあるかつらの湯を選択。源泉をたくさん持っているのでお湯の種類が少しずつ違うのが楽しい。基本的にどれも少し濁った感じの色で、あまりに高温な源泉には湧き水を加水。そうしないとパイプが詰まるんだそうだ。たいへん。独自のかけ流しシステムを持っている。
玄関の前には夫婦石と夫婦松。看板、いいねえ!
曇っているが緑がすごくきれい。今日は橋も渡らないのでご機嫌で進む。
なんときれいなところでしょう!この先にお風呂があるなんて天国のようだ。
かつらの湯に到着。入湯札もってるぞぉ。
階段の上がお風呂。今日の扉の鍵差込口の入れ方は昨日とまた違っている。面白いなあ。
一見ツリーハウスのように見える。
大きな木のウロが脱衣場になっている。ハンガーもありましてよ。
これまた立派な石風呂!
はい、どんぶらこ。
天気は悪くとも虫が来ないし、風が爽やかで乾いているし、そうそう北海道の夏はこれですよという気持ち。ここ数年北海道に来ても暑い日に当たることが多かったからうれしいねえ。
なんという贅沢な朝風呂!
脱衣所の隙間にセミの抜け殻を見つける。うわあ夏休みだあ。
出るとき見てみるとツリーハウスかと思いきや、巨大な岩があって、それに木を立てかけてくっつけて、階段を付けたという作り。ようここまで運んだもんだ…。
戻るときにまた猫に会う。夕べお食事のときにうろうろしていたのと同猫かな?おはようございます。
看板の写真を撮ったり、庭を少し歩いたりしているうちにおなかが空いた。7時朝食。朝食に行くときには「布団あげる」or「布団そのまま」の木札をドアにかけておく。迷わず「そのまま」を選択。
夕べと同じ食事処にいくとシンプルながらもいい感じの朝食がそろっている。松前漬けにお豆の煮たのやら、北海道を感じる献立。
席に着くと焼きたての魚、ごはん、お味噌汁などを持ってきてくださる。ヤクルト久しぶりに飲んだなあ。
旅館の朝の梅干しはどぉーしてこんなにおいしいのだろう。
味噌汁に入っている「みみのり」という海藻、初めて食べた。銀杏草というそうだ。三月に宿の人が取りにいってるんだって。ありがたや。耳たぶのように分厚くなっている所のコリっとした感覚と、薄いところのとろりという舌触りが両方あって、これは初めて。これを食べられたのはなかなかにうれしかった。
銀婚湯グッズを撮影。浴衣と湯呑。
食後またお風呂に入って、そのままにしておいてもらったお布団でうとうと。いやあ最高でござる。
チェックアウトの時にスタンプの押された秘湯を守る会スタンプ帳を受け取る。スタンプ帳はチェックイン時に預けるものらしい。どこの宿でもスタンプ、っていうと先にスタンプ帳を預かっていく。
ゆっくりして宿を出発。働いてる人がきびきびとしていたのが印象的だった。おいしいおいしいというと忙しそうな顔が緩んで、ああ繁忙期なんだなあと思う。また来ますと心底思う宿だった。
お風呂に入ってばかりというのに、すぐまたお風呂。濁川温泉へ向かう。ふれあいの里という保養センターで日帰り湯をいただく。
源泉温度がかなり高いらしく、あちちち。ぬる湯に避難。銀婚湯も肌がすべすべになる湯だったがこちらはなんだか内臓に効きそうな気がする。
八雲町の駅のほうにいってみる。梅村庭園に行ってみようとそばまでいったが駐車場がない。近所に郷土資料館があってそこの駐車場は観光用とも書いてあったので止めさせてもらったら、あら、「徳川さん」がいた。松平春嶽の息子、義親さん。虎狩り、熊狩りの殿様と言われた人。
木彫熊をやってみてはどうかね、と提案したのが徳川さん。尾張徳川家の徳川さんが、八雲に維新で仕事を失った旧藩士が入植していたので、冬場の産業として掘ってみなさいということで始めた…らしい。旭川の木彫りのほうが有名になっちゃったけど。それにしても「さん」というところが、いいよね。「公」とも「先生」ともしなかったところが、八雲での人気を物語る。木彫り資料館もあるそうなので、これは次回に。
で、梅村庭園に行ってみたら…あら月曜日で門が閉まっている!残念。小さなお庭に廻遊式庭園を詰め込んであるという。
でも柵越しにいいお庭が見えた。これも次回の宿題。八雲にはまた来なくっちゃ。
次は黒松内村へ。ここの道の駅のピザ、2年前に食べておいしかったのでぜひまた、と思ってきた。13時過ぎになってしまい40分ほど待つというが、番号札をもらって待つ!!
呼ばれてカウンターに行くと段ボールのボックスを渡される。この中に…
立派なピザが!!
相変わらずおいしい。チーズも燻製ソーセージも地元のもの。おいしい。とにかくおいしい。行列になるのは仕方がない。でも繁忙期はMサイズのみ。これがでっかい。2枚頼んで残ったのを持って帰る人が多かった。
忘れられなかったビスマルク。ボリューミー。でもいいんだっ。
にしんパスタ(パスタにのっけるにしんのオイル漬け)と木のレンゲを購入。
この後はひたすら走って、セイコーマートに寄ってニセコ方面へ。
以前立ち寄り湯で来たことのある五色温泉旅館が今夜の宿。日帰り入浴が大人気で夜8時まで外来を受け付けている。
ええ、不便を楽しみますことよ。オホホ。
若いご夫婦が宿屋を継いでやっている。チェックインは奥様の対応だった。寒いでしょう、遠くからありがとうとありがとうを繰り返すいい感じの若い奥様。夫婦二人とバイトで切り盛りするのは大変だろうなあ。
建物は立て直しているのでキレイ。2階のベッドの洋室。窓は閉めてあるが暑くない。部屋にはエアコンがないので暑くない日でよかった。それでも虫がどこからか入り込んできていた。思う存分対決する。
お風呂に行くと日帰り客もいるのでけっこうな混雑。そして露天が異様に熱い。何かの間違いではなかろうか。露天では何十年も前に来たときは混浴のお風呂ひとつだった、建物も倒壊したりいろいろ大変なところだったんだ、という話を地元の人から聞く。
節電を心がけているので日中は電気はつけておらず(つけてもいいんだけど)なんとなく脱衣所などは薄暗い。曇っているから余計に。なのでお風呂の方が明るいのであった。
ベッドでごろりと横になりひとやすみ。買ってきたオールフリーなんか飲んじゃったりして。北海道限定パッケージ。
夕食は18時一択。食堂に行くとご主人が給仕をしてくれている。お茶、お水はセルフ。アルコールは注文できる。ジュース類はロビーの自販機で買って持ってくるシステム。
予約のときベッドの部屋があいていてこれならいつでも横になれると思ってそれを選んだら図らずもお料理グレードアップのプランだった。イワナや茶わん蒸しなどがそれにあたるのかも。
びっくりしたのが皮つきポテトフライ。ケチャップがテーブルにあったので「?」と思っていたらこれのためだったようだ。ニセコのものですとのこと。まあーこれがおいしくてね!!苦しくても食べちゃうよね!大きな豚しゃぶの入ったお蕎麦もあったかくてよかった。こんな不便な処なのにこんだけ揃えてえらいと思う。
満腹過ぎておひつのご飯を申し訳程度にちょこっと食べた。デザートはスイカをいただいて、全体的にぱぱっと食べて、ご馳走様。予想外に立派なお食事でこれやっていくの大変だろうねえ、日帰り湯で稼がないとねえと人のうちの心配をする。
夜お風呂に行こうかと思ったがあまりに満腹でがくりと寝てしまう。
日帰り湯をやっているので脱衣所前に貴重品ロッカーあり。鍵は1本なので少々不便だが時間をずらしながら温泉に行った。
内風呂と展望露天の奥にもう一つからまつの湯というのがあって、そこも内風呂と露天がある。脱衣所も広いので混んでいてもお風呂は楽しめるが、朝の静かなときに入れるのが宿泊の特権。早起きしよう…夜は暗いし…と言い訳しながらがくりと寝る。
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