2017年奥塩原温泉1日目

2017年7月1日~2日、1泊2日でお城と温泉。

都内でレンタカーを借りて東京を出発。


東北自動車道の下りの最初のSA、蓮田で朝食をとる。串にささったシュウマイとあられたこ焼き。

北関東に入って出流原で休憩したら不思議な猫オブジェがあった。


群馬県太田市の金山城跡へ。

最近見たお城番組で石垣と堀の下を歩けるところを見せていて面白いなあと思っていたところ…、なのだが朝から猛烈な雨。雨の中の山城攻め。雨対策をして出陣。

堀切の図が恐ろしい。7.4mですと?!

堀切も歩けるのだが今日は冠水しているのでやめる。

石垣の工事をしている所もあり足元注意で進む。高低差がすごすぎて写真に撮るとなぜか迫力が伝わらない。そういえばテレビでもレンズを通すとスケールが伝わらないと嘆いていたっけ。

城内に大きな池が二つあって籠城もできる城。井戸も多い。

あそこまで降りて行って水を汲んでまた上がってくるのか…うへえ。

御殿の跡地は今神社になっている。階段やや崩れ気味。ずーーーっと雨が降っている。

大ケヤキ。雨にけぶってなんだかただものではない雰囲気が増す。金山城の歴史をほとんど全部知ってるんだな。

拝殿。アジサイもきれい。この雨だというのにあとからあとから人がやってくるのが驚き。歩くと面白い城だもんねえ。

雨合羽を来て総勢40名ほどの城ツアーみたいな人々もやってきていた。

全貌が分かる屋外模型、あまりのでかさに呆然。

戻るときに一つ道を間違えて行き止まりに導かれてしまった。恐ろしい。

雨がますます強くなってくるので早々に退散。きょ、今日はこれぐらいにしておいてやると負け惜しみ。


次は栃木県へ。途中渡良瀬橋を横目に見る。森高千里の渡良瀬橋がどうのこうのはここなのかあ~。

鑁阿寺。ばんなじ、って読めない。お寺の駐車場に車をとめる。相変わらずの雨。

足利氏が邸宅を提供して造ったんだそうだ。お城だったから100名城に入っている。

お寺になったのは、二代目義兼が邸宅内にお堂を建立したのがきっかけでその後整備してお寺にしたそうだ。義兼の戒名が「鑁阿」だから「鑁阿寺」と。初めて知りました…。

お寺なのに堀があって、武家屋敷っぽい風情が残っている。今日は門の上に鳩がたくさん雨宿り。

この構えと太鼓橋、武家っぽい。太鼓橋を渡ると仁王様がいて、この見事な仁王様は運慶作と伝わるもの。網の間からなんとか撮影しようとがんばっているおじさんがいた。

他にも鐘楼やら塔やら文化財があるのだが、この雨でさささーっと回って退散。

徒歩で足利学校へ向かう。尊氏公が立派な立像で街を見守っている。

歩いているとちょっとしたタイムスリップ感覚を味わえる。昔の建物をうまくつかったお店などが並んでおいしそうな香りもするが、今日のお昼はまだ。

雨のせいか人通りも少ない。あまりの雨にカメラもだせず、学校に直行。


日本最古の学校と言われるところなので一度来てみたかったがこんな大雨でなくてもいいのに。入場料を払うと入場券ではなく入学証をいただける。入るのは簡単だが卒業は難しそう。


最初の門、入徳門をぐぐるとすぐ受付。

受付のある建物にはトイレの他に椅子が並べてあって歴史をうまくまとめたビデオが流れているので予習。創建年がはっきりしていないとは知らなかった。奈良時代か、平安時代か、はたまた鎌倉時代か。途中何度も衰退と再興を繰り返していたというのもこのビデオで初めて知った。大事な書物が古本屋に並んで問題になったこともあったんだとか。へえー!


江戸中期の様子に近い形に復元できたのが平成2年というから、けっこう最近ではないか~。

学校の門をくぐる。当時「学校」はここだけしかなかったので「学校」で足利学校と分かったそうだ。

講堂にあたる方丈のちょっと前に字降松(かなふりまつ)と呼ばれる木があった。分からない字や言葉を描いて枝に結ぶと翌日には解説がつけられていたという。親切でいいなあ。今は質問箱が置かれて質問を受付中。

さらに門をくぐって孔子廟へ。

孔子廟、最古の学校、というと岡山で行った閑谷学校を思い出すけどあちらは日本最古の庶民の学校、足利学校は入学すると僧侶になるというから趣が少々違う。

孔子廟の横にある不断梅。実が熟さないのだそうだ。花が終わり青い実がついたら冬まで黒くなって枝に残っているんだと。最後は風で落ちてしまうそうだけど、こんな種類の梅があるとは知らなんだ。


方丈では、漢字試験も実施中。校長先生のお部屋からもお庭が見えるようになっている。

宥座之器という装置があってこれは「中庸」を教えるもの。斜めになっている器に水を注ぎ、うまくバランスがとれたところが中庸。欲張ってどんどん入れると器がひっくり返って中身がこぼれてしまう。過ぎたるはなんとか。

外にも大きな模型があったのでじゃばじゃば入れてみた。一目瞭然、ほんとうによくわかる。これの小さいのが欲しくなったくらい。なんかもやもやしたときにじゃばーってやって、心の中庸を探りたい感じ。


雨は全然やまない。足利学校を失礼して、再び車で佐野厄よけ大師へ。最近災難としか思えない仕事ばかりなのでなんにでもすがる。

この本堂、年末年始になるとCMで人がぎっちり並んでいるのを見るやつ…。

金色の鐘がきらきらと迎えてくれて、厄を払ってもらった気分になる。

驚いたのはCMで見ていたここの参道が思っていたより狭かったこと。えーこの場所にあんなに人がひしめき合うのか?!

参拝を済ませたあと、すぐそばの物産館へ。あれ、これ京都の八つ橋のお店とかで見るやつ…。さのまるが六文銭つけているのは全国山城サミットのPR。唐沢山城があるもんね。こ、これは次回の宿題。

平城サミットはないんだろうか。

厄除け最中を買う。これ職場で配らなくちゃ…!!

さてやっとお昼。遅くなってしまった。

佐野市といえば佐野ラーメン。たくさんお店はあるようだがラーメン通でもないのでそれほどこだわりもない。

佐野ラーメンの特徴とは、というのだけ調べてみると

スープが透き通っている

青竹打ちという謎の打ち方で作っている面が正統派

佐野の銘水を使っている

具はチャーシューがメインでわりとシンプル

ということらしい。特に何を使っていないと佐野ラーメンと言わない、というような厳格な定義はないようだ。

厄除け大師の前の通りにいくつかお店が並んでいたが、14時近くなってお昼休みに入るお店もあった。そんな中営業していた「落花生」で遅いお昼をとることに。

ラーメン屋とは思えぬおしゃれな外観。メニューも見ていると夜は居酒屋のテイストが強いようだ。

で、餃子が予想外においしかったんだ!!

基本の醤油というラーメンはものすごくさっぱりあっさりで、人によっては味が薄いっていうかもしれない。けど、あとで喉が乾かないし、するーって入るスープで、不思議な後味のラーメンだった。チャーシューもいやな味の濃さがなかった。麺はもちもちしていた。

隣の常連らしきお姉さんが食べていたチャーハンもおいしそうだった…。


雨は少し小ぶりにはなってきたが天候いまいちなので宿へ向かう。ナビをいれてみたら佐野から奥塩原温泉までは1時間半くらい、けっこうかかるんだのう。

山をうねうね走って、奥塩原新湯温泉の渓雲閣へ。秘湯を守る会の宿なのでスタンプがもらえるのであった。ここの近くの下藤屋さんにも行ったことがあるのでにごり湯ということは知っているが源泉が違うようなので楽しみ。


お部屋は、ダイニングテーブルとベッドのある広めのお部屋。お部屋食なのでダイニングがあるのはありがたい。

夕食は17時半~と18時半~という案内。お昼も遅かったので18時半を選択すると、うちが一番早いチェックインで、この後来る人もいるので早く始めたい、という説明。要は早くついたら早い方にせい、ということのようだがなにしろお昼が遅かったので18時半にしてもらう。強硬に18時20分というので(笑)これは18時過ぎに準備にくるな、と心構え。これが旅館が避けられてしまう原因なのに~。もったいない。公式ホームページから予約したので、1グループにつき日本酒またはソフトドリンクが夕食につくとのこと。ウーロン茶をもらうことにする。


まずは温泉。空いていればご自由に、の貸切露天が二つ。屋根があるのでこんな天気の日にちょうどいい。お湯を返さないとちょっと熱いが、入っているうちにちょうどよくなった。雨にけぶる緑を見ながらぼやーんと入る。

雨の山城攻め、さすがにちょっと足がお疲れであったので温泉の中で足裏をもむのであった。

どんぶらこ~

硫黄泉なのだがそれほどにおいは強烈ではなくマイルド。ぴりっとすることもない。だけど硫黄成分はいっぱい入ってるのだそうだ。さらっとしていて入りやすい濁り湯。お湯は文句なし。

大浴場もあるのでそちらも行ってみる。部屋の鍵は1本だけで、入れておくようなロッカーが脱衣所にはないので交代制で行った。

大きな窓から山々が見えこちらも気持ちがいい。お風呂の中で読める温泉のパンフレットがいいアイディアだった。しかし、TVで紹介されました!的なポスターの多さと、脱衣籠に今まで来たことのある芸能人の名前がくっついていたのは笑ってしまった。


夕食。18時10分ごろ電話がかかってきて準備。

はいお疲れ様~。

大きなお盆にわさっと料理がのってきて、栃木牛を焼く陶板に早くも火が入っていたのでとっとと食べる。食べてみるとどの料理も工夫してあってとてもおいしい。この山の中でこの洗練具合は驚き。

だからこそ数品ずつの出し方にするともっと偉そうでおいしそうになるんだけど、人手がないのかなと話しながらしっかり平らげた。

2杯目いただき~。

最後の方に土瓶蒸しが登場して満腹に拍車がかかるのであった。

夕食後ごろごろする至福。お腹が落ち着いたら貸切湯に行こうと思ってうとうとしていると突然の罵声で目が覚めた。隣の部屋なのか、廊下なのか、言っていることもはっきり聞こえる。

翌朝お詫びがあったが、なにがあったかよくわからなかった。普段は静かなんですとのこと。


23時ごろ一人で貸切湯にいく。あいにくの天気で星は見えず残念。緑の香りのする夜風を満喫しながらとにかく厄と毒を洗い流すことに必死になるのであった。

ま~よく雨の降った一日だった。

ニッポンの旅

とにかく国内しか旅行しない主義。 城と温泉があればふらふらと、テリアのぬいぐるみを連れて出かけます。 以前の記録はこちら。 http://88782276.at.webry.info/